3月10日 朝礼の話
皆さんおはようございます。
三学期ももう少しで終わります。1年が過ぎようとしています。そして、今頃は1日の長さの変化が最も大きい時期なのです。
1年というと皆さんは地球が太陽の周りを一周するのに使った日数であることを知っていますね。
地球が自転する時の回転軸が太陽の周りを回る平面と90度でないことから春夏秋冬が生まれていることも知っていると思います。
これらは実際に見ることはできないので、想像しているのです。話を聞いて、頭の中で絵にかいて想像したり、あるいは教科書などの絵を見る中で考えて、夏は太陽の見上げる角度が大きくなり暑くなるのだと想像するのです。
私たちが理解するというのは頭の中にうまく絵が描けたり、図がうまく描けたりすることにより、わかったということになるのだと思います。
さらに、地球の自転の向きと、公転の回転の向きが同じであることから、地球が太陽の周りを1周してきた時には365回転でなくて365+1回転していることが想像できます。地球上で太陽が真上に来た時から、地球が1回転すると、地球の位置は公転で365分の1度だけずれているので、この分だけ余分に時間をかけないと太陽は真上に来ないのです。この時間の長さが1日であることから、正確には1日は地球が1回転の要する時間ではないこともわかります。だから1年は365回転より1回転多くなります。
このような事は完全に想像力の世界で一歩進んだ内容ですね。図がうまく描けるかどうかで理解できることになります。これはかなり難しい。勉強しないと理解できないことかも知れません。
また、理解力というのは絵が描けるかどうかであるかも知れません。
しかし、私たちはもっと難しいことをこなしています。それは人の心を想像することです。これは絵を描くこともできず、結果も簡単にはわからない高度なものです。
人間として人の中で生きていくために必要な力なのです。絵や図に描けることから、絵や図に描けないことにまで想像力を高めていくことが本当の勉強なのかも知れません。
人の思いや考えを想像する中で、相手が嫌な気持ちになっていることを想像し修正したり、信頼していることを感じさせる言葉を受け止めたりすることができるようになるのです。
他にも、本を読んで鍛えるというのはとても良いことです。本を読んでいる中で想像することはみんな同じではない、それぞれが別のことを想像していると言っても良いでしょう。
私たちが想像力を持つようになった背景には人間が想像を働かせないと生きていけない時期があったのです。狩猟生活以来、いやそれ以前から想像力は人間として不可欠であったのです。
人間として進化して現代を生きている私たちにとっても想像力が人間として強みを発揮している武器なのです。武器は正確でなくてはいけません。
また、常に樹徳で目標としている誰かの何かの役に立てる人を目指す中で、皆さんが身につけていただきたいこととしての基本は誰かの心が想像できるということなのです。基本が身に付いていないと役に立つ行動は出来ません。
そのために正確な想像力を身につけるような様々な取り組みを進めていきましょう。